iDeCoは気になっているけど、加入している人は全国でどれくらいいるのかな?
みんな、掛金はいくらぐらいかけているのかな?
iDeCoを運営している国民年金基金連合会の公表データなどに基づいて、フリーランスの掛金平均額や加入者数など、iDeCoの加入実態について解説します。
iDeCoに加入している人はどれくらい?
iDeCoの加入者数は244万人
国民年金基金連合会が発表している「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況 (2022年6月)」によると、2022年6月時点のiDeCoの加入者数は、第1号加入者(フリーランスなど)は27万5,000人、会社員なども合わせた制度全体では244万人です。
画像引用元:「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況 (2022年6月)」
「NISA」の利用者数と比較
iDeCo単体で見ても普及度合いが分かりにくいので、「NISA」と「つみたてNISA」の利用者数と比較してみましょう。
金融庁が発表している「NISA・ジュニアNISA利用状況調査」によると、2021年12月末時点でNISAの口座数は、一般NISAが1,247万口座、つみたてNISAが518万口座です。NISAのほうが制度開始からの経過年数が短いにもかかわらず、NISA(一般・つみたてNISA)のほうが圧倒的に利用者が多いです。
年代別のiDeCo加入者の比率
フリーランスが含まれる第1号加入者は50歳〜54歳が21.5%で最も多く、次いで45歳から49歳までが20.8%、55歳から59歳までが18.8%となっています。
画像引用元:「iDeCo(個人型確定拠出年金)の 制度の概況(令和3年3月末現在)」
第1号加入者が個人事業主(フリーランスなど)です。第2号加入者は会社員や公務員など、第3号加入者は第2号加入者に扶養されている人(専業主婦など)です。
iDeCoの掛金には上限額がある
フリーランスは月額6.8万円まで
iDeCoの掛金は月々5,000円以上1,000円単位で、掛金の上限額は国民年金の加入区分(第1号、第2号、第3号)ごとに異なります。
フリーランスなど(国民年金の第1号被保険者)は、月額6.8万円(年額81.6万円)です。
会社員など(第2号加入者)は、企業型DC(企業型確定拠出年金)の有無などによって異なりますが、月額1.2万円(年額14.4万円)から、最高でも月額2.3万円(年額27.6万円)です。
自営業者やフリーランスは厚生年金がないので、自分自身で老後の資金準備ができるよう、掛金の上限が高くなっているのです。
フリーランスの掛金の平均額は?
iDeCo加入者は毎月いくらくらいの掛金をかけているのか、気になるところですね。
フリーランスの月額平均は約2.9万円
加入区分ごとの掛金の平均額は次表の通りです。
1ヶ月の掛金上限と掛金平均を見ると、上限枠まで使い切れていないことがわかります。
上限に近い60,000円〜68,000円の掛金の人が22.6%いる一方、1ヶ月あたりの掛金が20,000円までの人が半数近く(44.9%) を占めています。
選ばれている金融商品の種類は?
では、iDeCoに加入している人は、どんな金融商品を選んでいるのでしょうか。
投資信託が最も多い
「iDeCo(個人型確定拠出年金)の 制度の概況(令和3年3月末現在)」によると、2021年(令和3年)3月末では、投資信託が最も多く63.8%、次いで預貯金26.9%です。年々、投資信託の割合が増えています。
画像引用元:iDeCo(個人型確定拠出年金)の 制度の概況(令和3年3月末現在)
より高い節税を狙うならNISAよりiDeCo
NISAとiDeCo、どっちがいいんだろう?
どれかひとつを選ぶとしたら、iDeCoをおすすめします。
iDeCoがおすすめな理由
NISA(一般NISAまたはつみたてNISA)とiDeCo、どれにするか迷う方も多いと思います。両方やるのがベストですが、資金余裕がないとなかなか難しいのも事実です。
どれかひとつを選ぶとして、より高い節税効果を狙うなら、iDeCoがおすすめです。iDeCoは60歳まで引き出せませんが、その分、強制的に資金を貯められるともいえます。
iDeCoでおすすめの金融機関
iDeCoは60歳までと長期にわたって加入することになるので、商品ラインナップが充実していて、コストの安い口座を選びましょう。
まとめ
節税効果の高いiDeCoですが、月々の掛金を上限いっぱいまで設定して生活が苦しくなっては意味がありません。
iDeCoは、手続きをすればいつでも掛金の拠出を休止・再開できます。
フリーランスの掛金平均額などを参考にしつつも、自分にとって無理のない金額からぜひ始めてみましょう。